実はあまり知らない派遣法の歴史
コロナ禍でテレワークや副業が盛んになってきた現在。
働き方として、いまでは皆さんが知っている人材派遣ではありますが、そんな人材派遣にとって大きな影響を与えるのが、派遣法です。
この記事では、派遣法の歴史についてご紹介します。
制度やルールの背景を知ることで、派遣法をより深く理解していただくことにより派遣の活用がしやすくなると思います。
時代に合わせて様々な変化「法改正」されてきた派遣法
派遣法が施行され、人材派遣が可能になったのが1986<年。
実は、日本では歴史がまだまだ短いのです。しかしこの短い期間に何度も法改正が行われましまた。
どんな改正があったのか順に見ていきましょう。
● 1986年 労働者派遣法 はじめの施行
それ以前までは「労働者の供給」として禁止されていました。1986年法律改正により、専門知識を有する13業務(同年16業務に拡大)を対象として、人材派遣が解禁されました。
● 1996年 派遣可能業務の拡大 26業務に拡大
人材派遣に対する企業からの需要が拡大。それにともない、対象となる業務も16業務から26業務に拡大しました。
「26業務について知りたい方は」アクセス
● 1999年 対象業務が26業務から 禁止業務以外の自由化
派遣できる業務が、26業務から禁止業務(建設、港湾運送、警備、医療、製造業務)を除き、原則自由とされまた。
・自由化業務は、派遣期間が1年とされる制限が掛けられ(派遣解禁)
・政令26業務(1996年に決定した業務)については3年の期間制限が設けられました。
● 2000年 紹介予定派遣が解禁
派遣契約期間が終了した時点で合意があれば、雇用形態を派遣から派遣先に直接雇用へ切り替えるとこが出来る、紹介予定派遣が可能となり、企業も勤務者も既に業務をしているので採用のミスマッチの大きな低減に繋がりました。(派遣期間は、試用期間のように使う企業も増えました。)
● 2004年 製造業務への派遣が可能になり、26業務への派遣期間は3年から無期限へ
需要が高かった製造業務への派遣がかのうとなりました。
政令26業務への派遣期間が3年の制限から無期限へと拡大しました。
● 2006年 医療関係業務の一部、派遣が解禁
原則禁止とされていた医療関係業務においても、一部の業務に関して派遣が解禁されました。
● 2007年 製造業務への派遣期間が最長3年に延長
最長1年だった製造業務への派遣期間が延長になり、最長3年までになり派遣期間が延長となりました。
● 2012年 派遣法改正、規制強化、政令26業務が28業務に細分化
日雇い派遣の原則禁止、グループ内派遣における派遣率の規制、マージン率等の情報公開義務化、教育訓練に関する取り組み状況報告の義務化
● 2015年 派遣法改正、規制強化、政令26業務の廃止
専門業務 政令26業務の完全廃止、これにより無期限の派遣期間が撤廃
派遣期間が【事業所単位(派遣先事業所単位)の期間制限3年】、【個人単位の期間3年】に変更となりました。
これは、どんな業務での最長派遣できるのは3年である制限されました。
● 2020年 『同一労働同一賃金』
不合理な待遇解消のため『同一労働同一賃金』の徹底がスタート。
ここまでは、派遣法の基本的な変更の流れです。
1986年から始まって、この短い期間で9回も内容が変わっているのが派遣法です。
2012年までは、実は派遣法か緩和な流れでした。
働き方の選択として派遣を選ぶ労働者も多かったのが事実です。
2012年以降の改正から非常に派遣業界の規制強化が進められてきました。
特に抑えておきたいのは、2012年以降改正からがポイントになります。
~2012年の法改正~
日雇い派遣の原則禁止、グループ内派遣における派遣率の規制、マージン率等の情報公開義務化、教育訓練に関する取り組み状況報告の義務化
詳しくは【2012年の法改正について】をお読み下さい。
~2015年の法改正~
専門業務 政令26業務の完全廃止、これにより無期限の派遣期間が撤廃
派遣期間が【事業所単位(派遣先事業所単位)の期間制限3年】、【個人単位の期間3年】に変更となりました。
これは、どんな業務での最長派遣できるのは3年であると制限されました。
3年ルールの開始です。
詳しくは【2015年の法改正について】をお読み下さい。
~2020年の法改正~
『同一労働同一賃金』
不合理な待遇解消のため『同一労働同一賃金』の徹底がスタート。
詳しくは【2020年の法改正について】をお読み下さい。
まとめ
最初は企業からの要請で規制緩和に進んだ派遣法でしたが、近年(2012年以降)では労働者の権利を守るため、規制強化の改正が比較的多く行われています。
労働者の権利を守るためとは言うものの、少し他の業界よりも行き過ぎた規制もあるのではないでしょうか。
ただ守らなければならないルール、変えなければならない仕組み、としてだけとらえるよりも、法改正が行われた背景や過去の法律やルールも知っておくことで、今後どのような対応をとっていくべきかのヒントになるのでは無いでしょうか。
しかし、こんなに法改正があると派遣会社との取引ってめんどうくさいのではと、思われる方もいらっしゃると思いますが、派遣会社はしっかりと対応し企業様のめんどうくさいが出来る限りなくなるように努めている派遣会社がほとんどですのでまずは、ご相談下さい。
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