【売り手市場は嘘？本当？】仕事が決まらない・・・！
コロナウイルスが「第5類」に分類され、イベントが解禁されたり海外からの旅行客が増えたりとコロナ前に少しずつではありますが戻りつつある昨今ではあります。
ここで、現在いわれている売り手市場についてまとめたいと思います。
まずは、有効求人倍率から見ていきます。
有効求人倍率とは
有効求人倍率とは、有効求職者数に対する有効求人数の割合で、雇用傾向を示す重要指標のひとつとして使われています。
景気とほぼ一致して動くことが多く、景気の動向として一致指数となっています。
計算方法としては、厚生労働省が全国のハローワークの求職者数、求人数をもとに算出しています。
「一般職業紹介状況（職業安定業務統計）」で毎月発表しています。
有効求人数を有効求職者数で割って算出し、倍率が1を上回れば求職者の数よりも人を探している企業数が多く、下回れば求職者の数の方が多いことを示します。
例）
企業の求人数 1,000件
求職者数 600人
1,000 ÷ 600 ＝ 1.666…
1.66倍 となります
有効求人倍率はこのように計算されます。
現在の有効求人倍率について
厚生労働省の発表では、2023年6月の有効求人倍率（季節調整値）は1.30倍となり、前月を0.01ポイント下回りました。
新規求人倍率（季節調整値）は2.32倍となり、前月を0.04ポイント下回りました。
正社員有効求人倍率（季節調整値）は1.03倍となり、前月と同水準となりました。
前月と比べると下がっているものの、1倍を超えている状況でこれだけを見れば『売り手市場』と言えるでしょう。
しかし、お仕事探しをしていて、内定が取れないという方も多いのでないでしょうか。
売り手市場なのに内定が取れない・・・
『売り手市場なのに内定が取れない！』こういった書き込みをSNSなどで見ることもしばしば。
売り手市場だから、内定は直ぐに取れるはず・・・
求人数の方が多いのだから、内定は出るはず・・・
実際、売り手市場では内定が簡単に取れると思われる方が多いのではないでしょうか。
売り手市場は嘘・・本当・・・？
結論からお伝えしますと、売り手市場は嘘でもあり本当でもあります。
売り手市場が嘘な理由
・正社員求人が少ない
有効求人倍率は、非正規雇用が多く含まれており、｢正社員求人｣が少ないことがあります。
・空求人
ハローワークに求人を出していると補助金などの優遇が受けられる為｢採用予定がないのに求人を出している｣ということが、いわゆる『空求人』と言われます。
そもそも採用する気が無い求人です。
・大手企業や有名企業のみに応募している
新卒で内定が出ないケースに多いのが｢大手企業・有名企業｣のみに応募しているケースです。
業界として有効求人倍率が高くても、大手企業や有名企業の有効求人倍率はおよそ0.3倍～0.4倍程度と言われます。
売り手市場が本当な理由
・中小企業を見てみましょう
中小企業などは実はかなりの売り手市場となっていることが多く、建設業や建築業では有効求人倍率が9倍を超えていたりと、接客業や販売業、小売業、外食産業、物流業界などでは有効求人倍率が10倍を超えている企業の数多くあります。
従業員数の300名未満の企業（中小企業）を受けている方は、売り手市場を体感しています。
人によって売り手市場でも大半は内定が出ない
・優秀な人材のみ
空求人でもなく、企業も募集もしっかりと出ているが、求める人材の募集内容が非常に上がっているのも事実です。
例えば｢TOEIC800点以上｣「システムの言語を数多く習得できている｣「マーケティングの経験と実績がある」などの最低条件とされるベースが上がっている。
こういったスキルや資格、経験がしっかりとある方は直ぐに内定がもらえるので売り手市場ともいえますが、売り手市場が嘘だと思う方が大半でしょう。
まとめ
2023年現在は、おしなべてみれば有効求人倍率が1倍を超えているので売り手市場ではありますが、これは仕事と企業を選ばなければということです。
就職や転職を選ばないで行なうという人はいないでしょう。
では、どうすればいいのか・・？
まずは、「売り手市場」という言葉に惑わされること無くしっかりと業界を分析して進めることをおすすめします。
そして、自身の能力や経験を高めておくことも重要です。
